子供の泌尿器科

子どもの泌尿器科について

子どもの泌尿器疾患は、おもらしや夜尿症、男児特有の包茎や性器の形態異常などがあります。
成長してからも、問題が発生する疾患もあるため、早めの治療が重要です。
昼間のおもらしや、1日8回以上の排尿、1日3回以下の排尿、排尿中に尿が途切れる、尿の勢いが弱い、お腹に力を入れないと排尿できない、排尿に時間がかかる、などは泌尿器疾患の可能性があります。
また、男児の性器で、見た目や尿の出る場所がおかしい、陰嚢内に精巣がない気がする、などは形状に関する疾患の可能性があります。
お子様の成長とご家族様の安心のため、丁寧な診療と説明を心掛けています。お気軽にご相談下さい。

子どもの泌尿器科でよくある症状

など

男の子・女の子ともに見られる病気

排尿障害

子どもの場合、昼間のおもらしと夜尿症(おねしょ)を含めたものを指します。

 

昼間のおもらし

多くは、膀胱や尿道の機能障害、神経障害、形態異常などが原因で尿漏れが起こります。また、おしっこが我慢できずに昼間におもらしをしてしまいます。
成長に伴って改善しくことが多いのですが、後部尿道弁や二分脊椎など先天的な問題が発生している場合は、適切な治療が必要になります。
放置することで、腎機能障害や尿路感染症を引き起こす危険性もあるので、排尿障害がある場合は早めに受診しましょう。

 

おねしょ(夜尿症)

5歳以上で、月1回以上のおねしょが3ヶ月以上続くことを夜尿症と言います。
夜尿症が解消される時期には個人差がありますが、4~5歳で70~80%、小学校入学時に10~15%に夜尿症があると言われています。
夜尿症は、膀胱の未発達のほか、生成される尿量と膀胱で蓄えられる尿量のバランスがうまく保てない、夜間の水分摂取量が多いなどの要因が複数合わさることが原因となります。
薬物療法や生活指導、行動療法などの治療を適切に行うことで、夜尿症の改善が期待できます。

 

膀胱尿管逆流症

腎臓から膀胱に送られた尿が、膀胱から尿管や腎臓に逆流してしまう状態を膀胱尿管逆流症と呼びます。膀胱尿管逆流症になると感染症の危険性が高まり、尿路感染症を繰り返して腎盂腎炎や水腎症による腎機能低下が見られ、放置すると慢性腎不全に移行します。
尿路感染症では、背中やわき腹の痛み、頻尿、排尿痛、高熱、嘔吐などの症状が見られます。

 

神経因性膀胱

神経因性膀胱は、膀胱の機能(知覚や運動機能)が低下することで発症します。膀胱の機能低下により、尿を溜められない(尿漏れ)や排尿機能の異常(排尿困難、頻尿)などの症状が生じます。また、慢性的に残尿があることで、尿路感染症や腎機能障害を起こしやすくなります。

 

水腎症

尿がうまく排出できないことで、腎盂(腎臓の一部)に腫れを起こします。決して珍しい病気ではなく、20~50人に1人の確率で生じ、多くは胎児期に発症します。腰痛や腹痛など自覚症状を機に発見されることもありますが、多くは母親が妊娠中に受ける超音波検査で発見されます。自然に治ることもあるのですが、改善しない場合には手術が必要となります。

男の子だけに見られる病気

 

包茎

包茎には、包皮を剥いて亀頭を露出できる「仮性包茎」、包皮を剥くことが全くできない「真正包茎」、剥いた包皮が亀頭部分を締め付けて戻せなくなった「嵌頓包茎」などがあります。嵌頓包茎は危険な状態のため、放置せず早急な治療を受ける必要があります。

 

真性包茎

包皮を剥くことが全くできない包茎を真性包茎と呼びます。
子どもの包茎の多くは自然に治りますが、炎症を繰り返す場合には、手術を検討することもあります。
無理に包皮を剥くと、嵌頓包茎に発展する場合もあるため、包茎が気になった際にはご相談下さい。
大人になっても真性包茎が治らない場合、性行為にも影響し、陰茎がんの危険性も高まるため、手術で治療する必要があります。

 

仮性包茎

包皮を剥いて亀頭を露出できる包茎を仮性包茎と呼びます。包皮を無理に下げようとすると嵌頓包茎になる可能性があります。
通常治療の必要はありませんが、炎症を繰り返す場合など、手術が必要になることもあります。

 

嵌頓(かんとん)包茎

包皮を剥いた後、包皮輪が狭く亀頭部を締め付けて戻らなくなる状態を、嵌頓包茎と呼びます。
亀頭部が締め付けられることで、血流障害を起こし、腫れや痛みを起こします。
壊死(組織が腐ってしまう状態)を起こす可能性もある大変危険な状態です。
包皮が戻せない場合、緊急処置を行う必要がありますので、早急に受診しましょう。

 

亀頭包皮炎

包皮を剥いた後、包皮輪が狭く亀頭部を締め付けて戻らなくなる状態を、嵌頓包茎と呼びます。
亀頭部が締め付けられることで、血流障害を起こし、腫れや痛みを起こします。
壊死(組織が腐ってしまう状態)を起こす可能性もある大変危険な状態です。
包皮が戻せない場合、緊急処置を行う必要がありますので、早急に受診しましょう。

 

陰嚢水腫

陰嚢内の精巣の周りに液体が溜まり、陰嚢が膨れている状態です。
精巣は、胎児期にお腹の辺りで作られ、お腹の臓器を包む腹膜とともに陰嚢まで降りていきます。
多くの場合、精巣とともに陰嚢に降りてきた腹膜は、生まれる前に閉じます。これが完全に閉じなかった場合、お腹の水分が陰嚢に流れ込み陰嚢水腫を発症します。
陰嚢水腫は、新生児の男児に多く見られます。

 

移動性精巣

陰嚢内の精巣に触れる時と触れない時がある状態で、移動性精巣は「迷走睾丸」と呼ばれることもあります。
精巣の筋肉が収縮することで、精巣が鼠径部にある鼠径管内に上がり、陰嚢に触れても精巣が分からないことがあります。
こういった筋肉の動きは思春期頃まで起こり、精巣の存在を触れて確認できる時があれば問題ありません。
精巣が全く降りてこない場合は「停留精巣」と言われ、入浴時などの筋肉の緊張が解かれた状態で陰嚢に左右同程度の大きさの精巣が触れるか確かめることで、移動性精巣か停留精巣かの判断が行えます。但し、小児の精巣は非常に小さいため、超音波検査で充分にフォローする必要があります。

 

停留精巣

精巣が陰嚢の中に存在しない状態です。
停留精巣は予定日に誕生した男児100人の3人程度が発症すると言われ、男児の先天的な疾患として最も多く見られます。
女性の卵巣と男性の精巣は胎児期に同様に発生しますが、精巣は精子をつくるために体温よりも低い環境が必要とされるため、陰嚢まで降下するとされています。
ただし、精巣が陰嚢内に降りてくるタイミングには個人差があり、1歳頃までは自然に降りてくる場合もあります。
100人に1人程度の頻度で、1歳以降にも下降してこない場合があり、不妊症の原因になり得るので、手術が必要になります。

 

尿道下裂

尿の出口が亀頭の先端ではなく、陰茎の途中にできてしまう先天的な形態異常です。
亀頭部のくびれ、陰茎の付け根、陰嚢などに尿の出口ができます。
尿の出る場所がおかしいなど、気付いたことがありましたら、お早めにご相談下さい。

 

精巣捻転

精巣捻転は、陰嚢内で精巣が回転してしまい、精巣を栄養する血管が捻れた状態になります。新生児期の発症以外では10代の思春期に多く、下腹部や陰嚢に激しい痛みを生じます。血管が捻じれることで、血流障害を起こし、壊死してしまうこともあります。検査としては、超音波検査にて精巣内の血流を確認し、血流を確認できない場合は緊急手術にて捻じれを解除する必要があります。精巣上体炎など症状が似ている病気もあるため、鑑別することが大切です。

住所 〒279-0012
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最寄り駅 新浦安駅より徒歩2分
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…第2週・第4週は午前中、聖路加国際病院にて診察。
(午後のみ診療となります。)
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